産経新聞2009.1.22 12:01
遺産の預金口座、相続人のうち1人でも記録開示請求できる 最高裁 遺産相続をめぐって争っている複数の相続人の1人が、相続財産となった預金口座の取引経過の記録開示を金融機関に求められるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(涌井紀夫裁判長)は22日、一部の相続人からの請求でも金融機関には開示義務があるとする初判断を示し、金融機関側の上告を棄却した。相続人の一人が開示を拒否した場合,遺産分割は進まず,ゴネ得を許す結果となる。 このような当然の結果がこれまで認められなかったことのほうが驚きである。 これまで銀行が任意に開示しない場合には,裁判所から調査命令を出してもらっていました。 【新聞記事 続き】 これまで金融機関は共同相続人すべての同意があれば記録開示に応じていたが、相続争いがある場合には一部の相続人からの請求には応じないケースが多かったとされる。 同小法廷は「金融機関は預金契約に基づき、求めに応じて取引経過を開示する義務を負う」と指摘し、預金者としての地位は共同相続人すべてに帰属するため、単独でも開示請求できると判断。「全員の同意がないことは権利行使を妨げる理由にならない」とした。 訴訟では、遺産の共同相続人の1人が預金通帳や印鑑を管理していたが、不自然な出入金があったとして、別の共同相続人が城南信用金庫に記録開示を求めたが断られたため提訴していた。 1審東京地裁は「開示を強制できるとする法的根拠はない」として、請求を棄却。2審東京高裁は「預金契約に付随する義務として開示すべきだ」と判断、共同相続人は相続分に応じて個々に預金債権を持っているため、開示請求権があるとして開示を命じ、信金側が上告していた。
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